誤りを含んでいることが後で分かった『ワンダフル・ライフ』

アメリカの古生物学者スティーブン・ジェイ・グールドが著した『ワンダフル・ライフ』とは、カンブリア紀の生物群を改めて世間に紹介し、有名にしたことで知られています。ただし、本書が出版された当時には、復元想像図や生物分類に不明点・不正確な点がまだまだ多くありました。その頃の出版物ですので、正確さに欠けていることに注意しなければいけません。

例えば、カンブリア紀の動物といっても想像をはるかに超えた生物ばかりという訳でもなく、現代の分類に十分あてはまるというのが現在の常識です。しかし、本書では全く新しい種類の特別な動物であると強調されていました。更には、上下が逆さに復元された想像図が載っていたり、人間を含む脊椎動物の祖先と紹介された動物が実際はそうではなかったと判明していたりします。もちろん出版された当時は最新の研究成果でしたが、今となっては古く誤った情報なのです。

ところで、研究が進んだ現在において『ワンダフル・ライフ』がどこまで有用な資料なのかを考えるための図書も見られます。今から『ワンダフル・ライフ』を読むという場合には、最新の研究では誤りが判明している点を含むと知ったうえで読まなければならないでしょう。

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